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応用生命科学科   生命科学(バイオ)の力で食品・環境・エネルギーの未来を拓く

環境生命科学・環境ゲノム学・農芸化学・生命理工学分野東京薬科大学 生命科学部 大学院 生命科学研究科



 

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ここが世界一、ここが世界初!


研究発表の場である論文には、基本として世界最初の内容が入っています。ここでは、その発表論文や現在進行中の研究の中から、これは、と思うものをいくつか選んで挙げてみました。


  1. 微生物を利用した田んぼ発電の研究
    田んぼの稲が光合成で作り出す有機物が、根にいる電流生成菌のエネルギー源となり、電流が発生します。また、田んぼの土にいる微生物を基に微生物燃料電池を制作しました。これらの研究によって、新たな土地改変などの影響を少なく抑えながらもエネルギーの創出が可能となります。


  2. 健康で豊かな生活を実現するスマートタンパク質工学
    平成27年度戦略的研究基盤形成支援事業に採択されました。本研究ではスマートタンパク質工学、すなわちゲノムビッグデータの活用と計算機手法を進化工学と組み合わせることから、本来環境低負荷で高機能の酵素(タンパク質)の設計技術の高度化、及びバイオナノ技術の基盤技術開発研究拠点を形成します。

    スライド1.jpg



  3. 日本初のアストロバイオロジー宇宙実験「たんぽぽ計画」打上げ: 国際宇宙ステーション・「きぼう」船外実験プラットフォームから生命の 起源の謎に挑む


  4. 硫酸性温泉紅藻が強酸性条件下でレアアースを効率的に吸収する(筑波大学、産総研、大阪大学との共同研究)
    硫酸性温泉に生息する藻類が、金属回収の難しい酸性条件下で、複数の金属を含む溶液から、 低濃度(0.5-5ppm)のレアアースを効率良く吸収することを見いだしました。そして、そのメカニズムは、これまで微生物で知られている金属回収方法とは異なるものであることを明らかにしました。この研究成果は、酸性の金属廃液からレアアースを高効率で回収する新しい技術の開発に繋がる大きな一歩です。


  5. X 線レーザーで生きた細胞をナノレベルで観察することに成功(北海道大学、理研、高輝度光科学研究センター(JASRI)、共和化工株式会社環境生物学研究所との共同研究)


  6. 世界で初めて全生物共通祖先生物の生育温度を実験により推定 
    現在地球上に生息しているすべての生物は、たった一つの共通祖先生物の子孫であると考えられています(地球上のすべての生物は、一つの共通祖先生物から進化した親戚なのだろうか?)。極限環境生物学研究室では、進化系統解析遺伝子工学によって古代タンパク質を復元する手法を開発し、「コモノート(Commonote)」と名付けた全生物共通祖先生物が持っていたと思われるたんぱく質の一つを復元することに成功しました。さらに、祖先たんぱく質の耐熱性から、「コモノート」が75℃以上の高温環境で生息していた可能性が高いことを突き止めました。この研究の手法を用いることにより、将来、生息温度だけでなく、「コモノート」がどのような生物であったのかを明らかにする有力な手掛かりが得られることが期待されます。



  7. 微生物燃料電池の廃水処理性能向上、実用レベルに
    廃水処理用微生物燃料電池の実験装置


  8. シンプルな方法でクロレラにバイオ燃料の原料を作らせることに成功 
    中性脂質の1つ、トリアシルグリセロール(TG)は古来より食用油として、また最近ではバイオ燃料の原料として利用されています。環境応答植物学研究室では緑藻クロレラの細胞で、空気乾燥条件がTGの大量蓄積を誘導することを見出しました。細胞の空気乾燥というこの新たな手法はそのシンプルさから、今後、その産業的利用が期待されます。

    Shiratake et al., 2013日本語解説

      

    図.フィルター上での細胞の固定 (左) と
    蛍光顕微鏡による細胞内の脂肪滴の観察 (右, 黄色がTGが蓄積した脂肪滴)


  9. 微生物が互いに電子をやり取りする未知の「電気共生」を発見(東京薬科大学、東京大学、科学技術振興機構との共同研究)


  10. 世界で最も効率的タンパク質(酵素)安定化手法:祖先型耐熱化 
    酵素は洗剤やパルプ漂白、糖尿病センサーなどに使われています。酵素は優れた触媒ですが、一般に安定性が低いことが問題点でした。極限環境生物学研究室では、50%から80%の高効率で酵素を安定化、耐熱化する手法を開発しました。様々なタンパク質のこの手法による安定化、耐熱化が期待されます。

  11. 海底マンガンクラストの微生物解析に初めて成功 
    海は地球表面の2/3を占めていますが、海底面の広い領域がマンガンクラストにおおわれています。マンガンクラストは、マンガンと鉄を主成分としてコバルトニッケル、銅などの他、白金などの貴金属を含んでいます。マンガンクラスト形成機構はまだ不明ですが、その過程に微生物の関与が疑われています。極限環境生物学研究室ではマンガンクラストの微生物の遺伝子解析に初めて成功しました。マンガンクラスト形成にアンモニア酸化菌が関与している可能性がわかりました。


    図.海底面に広がるマンガンクラストとその断面


  12. 真核生物アクチンの起源を古細菌サーモプラズマに発見 
    真核生物には原核生物には無いいくつかの成分を持っていますが、それらの多くの起源がわかっていません。真核生物の細胞骨格成分の一つアクチンの起源が古細菌サーモプラズマにあることを極限環境生物学研究室が発見しました。


    図.古細菌アクチンが形成したバンドル構造の電子顕微鏡写真


  13. デンプン以外の貯蔵多糖を作る植物!(単細胞性紅藻の貯蔵多糖は驚くほど多様!) 
    紅藻は、細胞内に葉緑体を持つようになった初期の生物群です。その生物では、デンプンを作ったり、グリコーゲンを作ったり、種ごとに違っています。細胞内共生で葉緑体ができた時、シアノバクテリアを食べた方のホスト(宿主)細胞と葉緑体(シアノバクテリアの成りの果て)との間で、光合成CO2固定回路でできた炭水化物を取り合った結果なのかもしれません。

  14. 細菌はヒ素入り糖を作る! 
    ヒ素は生物にとって毒ですが、生命誕生の頃の太古の地球では、ヒ素は高い濃度で存在していたと言われています。これまで、ヒ素は生物に取り込まれると、メチル基がついたり、脂質になったりして、無毒化・減毒化が図られていることが知られていました。糖に組み込まれるのは、これまでは真核生物だけだと思われていたのですが、「原核生物である細菌もヒ素入りの糖を作ること」を発見しました。


    図.シアノバクテリアから見つかったアルセノシュガー(左)とノストック(右)


  15. 脂質には、生体膜のタンパク質のはたらきを支えるという役割がある! 
    光合成反応を担うチラコイド膜には、極性基がリンまたは硫黄を含み、かつ負に荷電した酸性脂質(PG、SQDG)が存在します。これら酸性脂質は各々、特異的な様式で光合成のタンパク質複合体の正常な構造や、正常な働きを支えることが示されました。進化の過程で、2種類もの酸性脂質が保存されてきた理由は、その役割の特異性にあったのかもしれません。

  16. 生体膜の脂質は、貯蔵の役割も担っている! 
    微生物から動植物に至るまで細胞の中で貯蔵に役立っている脂質は、トリアシルグリセロールやワックスエステルのように、生体膜ではなく、油滴に存在すると考えられてきました。硫黄を含む脂質SQDGは生体膜の1つ、チラコイド膜に存在しますが、環境中の硫黄源が欠乏すると、SQDGは細胞内硫黄源として分解・利用されること、つまりSQDGは硫黄の貯蔵脂質として機能することが明らかになりました。

  17. 原核光合成生物シアノバクテリアの解糖系の遺伝子発現は光による二種類の調節を受ける!
    シアノバクテリアの解糖系の遺伝子 fbaA の発現は、二種類の経路で調節を受けていることが分かりました。この調節には光合成系に関与する光情報伝達経路、および解糖系に関与する光情報伝達経路の2つの独立した経路が存在していることが明らかとなりました。